さよなら2008年!

2008年12月30日

バンクーバーに来て8ヶ月が過ぎました。
2008年は結婚したり、東京からバンクーバーに引っ越したりと、なかなか激動の一年でした。

これまでもわりに激動の人生(?)ではありましたが、結婚と海外引越しと言う大きな転機が重なったのは初めてのこと。
しかもこれまでのような「期限つき」の海外ではなく、もしかするとこの先一生住むことになるかもしれない「移住」という名の引越し。

ストレスがなかったと言えば嘘になります。
一人暮らしが長かったせいで、誰かと一緒に暮らすということすら、最初はストレスでした。
それからバンクーバーという街自体にあまり魅力を感じなかった(来る前から、おそらくあまり魅力を感じないだろう、と予想していたので、それほどショックでもなかったのですが)ということもあります。

かつて人事の仕事をしていたときにストレス・マネジメントの勉強したことがあるのですが、結婚や出産、昇進、引越しなど、喜ばしいような出来事もストレスを引き起こす要因になります。
特に「おめでたいこと」というのは「めでたいのだから嬉しくて当たり前」とか、「まわりが祝ってくれるから喜ばなくてはいけない」などという変なプレッシャーがかかることもあって、実はよけいにストレスを感じたりもするのです。

ダーと結婚することについては自分でも、この人しかいないな、ということはわかっていました。
親族・知り合い一同大賛成の、それこそ何の障害も後悔もない結婚でした。
それなのになぜか「自分が結婚する」ということを、今ひとつ実感できていませんでした。
まわりにさんざん「おめでとう」を言ってもらいながら、そのお祝いムードに肝心の本人がついていっていなかったような気がします。
年を取ってからの結婚で、嬉しい気持ちやわくわくした気持ちよりも、国民性の壁、言葉の壁、そういうものとどうやって向き合っていこうかな、みたいなことばかりを考えていました。
一人で生きていくぶんには自分の面倒さえ見ていればいいのだけれど、二人になるということは相手の背負う十字架まで一緒に背負わなくてはいけないんだ、などと大げさなことを考えていました(どう考えても、ノーテンキなダーにそんなにたいした十字架があるとは思えないんですが)。
それに何よりも、結婚すると自分の中の「自由」みたいなものが奪われてしまうのではないかという、わけのかわらない不安が消えませんでした。
その不安というのがあまり人にはわかってもらえないような類のもので(少なくともわたしのまわりにはそういう不安を感じたことのある人がいなかった)、それにどうやって対処していけばいいのかよくわかりませんでした。

こちらに引っ越して来たことについては、まあなんとかなるだろう、という気持ちでやって来ました。
海外に住むことがまったく初めての体験というわけではなく、「旅行でその国を訪れること」と「居住者としてその国に住むこと」がどれほど違うことかは、これまでの経験でわかっていたからだと思います。
それに昔とは違って、日本人にとって今や海外は本当に身近なものになりました。
ただ今回は「期限がない」という初めての状況で、自分がこの先どんな風に変わって(あるいは変わらないで)いくのかな、という興味はあります。
この「移住」に関しては、バンクーバーがどうしようもなく嫌になったら、またどこか他の場所で生きていけばいいと思っています(ダーもそれでいいと言ってくれています)。
結婚はできればやり直したくはないけれど、引越しは何度かやっても別にいいかな、くらいに考えています。
何年か経って、バンクーバーはいいところだな、としみじみ思う日が来るかもしれません。
住んでいるところというのは結局、どんな場所かということよりも、どんな人と出会うかによって印象が違ってくるように思うからです。

まだまだ未熟者なゆえ、一人よりも断然二人がいい、と確実に言い切れるほどには成長(?)していません。
それでもごく最近になって、二人で生きてゆくのもいいかもしれない、と思う瞬間がほんの少し増えたような気がします。

来年はそんな瞬間がもっと増えますように。

よいお年を!

2 コメント:

匿名 さんのコメント...

うんうん、と画面にうなずきながら読んでしまいました。誰かと一緒に暮らすこと、相方の国への移住。まさに激動の年でしたね。ストレスが全くないほうがおかしいです。
結婚にあたってのストレス、分かります~。私はストレスを溜めてしまい、式の間近のころ、義母の前で大泣きしたことがあります(笑)。
ダーさんが、バンクーバー以外の他のところでもと言ってくれているのは、とても心強いですね。住めば都、って本当だと思います。でも、ここで骨を埋めれるかっていうのは、私の場合はまたちょっと別で、そこまでの覚悟はまだ出来てないんです。また日本にいつか期間限定で暮らす予定なんですが、そのときにもしかしたらバンクーバーの良さを初めてかみ締めることになるかもしれません・・・もしかしたら、その逆だったりして(笑)。

日本を離れてから初めてのカナダの年越しですね。ご主人とよいお年をお迎え下さい。
来年もあろあろさんブログを楽しみにしてます。

shoot604 さんのコメント...

ありがとうございます~
そうですか大泣きしたんですねえ・・・わたしもしたかったです(笑)
わたしの中では単なるマリッジブルーではなく何かアイデンティティにかかわる問題だったんですが、あんまり理解されていなかったみたいです(涙)

ここで骨を埋められるかっていうのはわたしも覚悟できていませんね・・・逆に埋めない覚悟(?)で来ました。
最初に決めてしまわず、状況に応じてフラフラした方がいいと思ったんです。
人生何が起こるかわからないし、その場その場で対処しようと。
わたしたちも、いつか期間限定で日本に住んでみよう、と言ってます。
なんだかんだ言って老後は日本で暮らしているような気もするんですけど。
この物価では、ここに暮らしていてもそれほどお得感ないですし・・・

Chicoさんもご家族そろってよいお年をお迎えください!